体育の時の体操服姿や水着姿にいつも憂鬱を感じていた中学生の頃。私はその頃身長が145センチと小柄で、ややポッチャリしていたのもあって、バストを含め、自分のスタイルに全く自信が持てませんでした。当時はピッチ(PHS)やポケベル、ルーズソックスが流行り、少し生意気な、粋がっている中学生が多く、女の子たちは、おしゃれを自由に楽しみ、自己表現を楽しんでいる、そんな時代でした。いわゆる不良・登校拒否も多く、少し大人びた女の子たちも現れ、妊娠してしまう子もちらほら出始めた時代です。私は、他の人より秀でてたのが色白と茶目。髪を染めれば外人の子ども!みたいと言われた事もあるくらいの容姿でした。

そんな私の悩みは、周りが急激に大人びて女性らしい体つきになり始めているにも関わらず、お子ちゃま体型で、ポッチャリしていた事。小学生の時には、白豚と呼ばれた事もある位。その頃の一番の悩みは、体育の授業でした。幸いにもプールが常設されていない学校だったんですが、習い事でスイミングスクールに通っていたため、水着は週1で着用していました。周りの子の胸の膨らみが気になる。「あの子は結構あるね」「ちょっと、エッチな事してそうだよね」「男子の見る目、あの子ばかり」なんて、友達と話していたのを覚えています。

生理も中学1年生終わり頃に来ていたので、決して他人より遅い訳ではないと思いますが、常に周りの子を羨ましがっている日々でした。きっと男子は女子の胸の膨らみを見比べて、「初エッチするならあの子がいい」とか、「触ってみたい」って見ていたでしょう。そんな声を想像する位、被害者妄想的な考えの塊でした。生理はじまったら、Aカップの胸もCカップになるかもしれない・・。そんな感じの日々でした。

実際、一番嫌だったのが修学旅行や林間学校の時。どんなに仲の良い友人でも、体を洗うときは目線を合わせて話したり、堂々と裸体を見せる事はできませんでした。他人より肌が白く、血管やクマがはっきりわかる位、透き通っていた私の肌は、それこそこういう時に周りから見られる対象になります。「あの子、お腹も白い」「乳首が綺麗なピンク色」実際、今なら有難い言葉で自慢できるような事ですが、当時は本当に嫌でした。

よく、女子同士の会話では、胸を揉むと大きくなる!牛乳や生クリーム取った方が良い!とか、寝る前に垂れない様にガムテープで盛るとか・・都市伝説的なおっぱい大きくなあれジンクスや方法が耳に入ってきます。もちろん、私も毎日朝・昼・晩に胸モミモミ体操なるものを続けてやっていました。確かに、リフトアップというか、形成作業というか、それなりの成果はあったのかな?と思いますが、女性ホルモンの増強につながったのかは定かではありません。

中学生の時はスポーツブラを着用していましたが、更衣室で見かける同級生が次々と大人のブラジャーを付け始めている姿に焦った事が多々ありました。小さい上、色白の肌に栄えるピンク色。しかも結構血色がいいし・・。どうすれば大きく、皆みたいな魅力的なおっぱいになるんだろう・・完全に自分は自分という軸がない状態で中学は過ごしました。

高校生になり多少膨らみは増したものの、ポッチャリも加速していったので、ますます自信喪失。ただある時、同級生の数人からこんな言葉を懸けてもらい、自分は自分なんだと想うようになりました。「体操服姿がクラスの子の中で、一番好き」「私は肌が浅黒いし、結構初めから乳首黒めだから羨ましい」数人の子から言われるようになり、またその当時仲が良かった男友達にも、「何だかんだ言って、男は好きな子ならなんでもいいし、肌が綺麗な方が絶対自慢になる」と言われ、自信が持てるようになりました。

それから数十年。今は補正下着やジェル・サプリメントなど、バストアップのためのアイテムがたくさんあり、どれも優秀なものが溢れています。私は今通販で手に入れた、驚異の盛りブラをつけていますが、Cカップ弱のバストがEカップに見えるようで、結構男性から「何カップ?」って聞かれる事が増えました。15キロ位減量出来たのもあり、メリハリが着いたのか、周りからも「結構理想的な体型じゃない?」と言われます。「俺の手に収まる位がちょうどいいんだよ。吸い付くような肌の方が気持ちがよくて俺は好き」そう言ってくれる大切な人もいるし。あまり深刻に悩まず、他人は他人、自分は自分。自分には胸よりも良いところがある!胸で女性を判断する男なんかいらない!そう自分に言い聞かせる事の方がよっぽど大切な事だと思います。

大人になれば、それなりのアイテムが手に入ります。若い皆さんはその時期にしか味わえない若さを十分に大切にすることを望みます。おっぱいは確実に加齢で垂れるんですよ!