私がおっぱいに悩んでいたのは、20歳くらいのころでした。アンダーが70cmでトップが80cmのAカップ。Aカップの女子はたくさんいると思いますが、私の場合、形が絶望的でした。垂れていて、乳首が黒ずんでいて、そして離れているのです。お風呂に入るときに自分の体を鏡にうつすと、残念なおっぱいを見ていつもがっかりします。

振り返ると、深刻に悩み始めたのは、旅行先で友人と一緒にお風呂に入ったことがきっかけでした。「垂れてて、おばあちゃんみたいなおっぱいだね」気の置けない親友だったので、軽い気持ちで正直に言ったのだと思いますが、すごくショックを受けました。それを言った友人のおっぱいは、ふくよかで、乳首も上向きで女性らしい・・・。以来、自分のおっぱいに劣等感を抱えたまま、今に至ります。

小学生3年生の頃は、胸が大きくなっていくことへの不安のほうが大きかったです。ブラジャーをするのが恥ずかしくて、一つ年上の兄にからかわれるのもすごく嫌で、おっぱいが大きくなることへの抵抗を感じていました。そして、大きくなっていくおっぱいを隠すように、だんだん猫背になっていったのですが、今思うと、猫背の習慣をつけてしまったことを心の底から後悔しています。なぜなら、猫背になると、おっぱいは垂れてしまうからです!!

反対に、胸を張って、肩甲骨を引き寄せるようにしたきれいな姿勢は、胸の位置は上のほうになります。胸が上の位置にくると、たとえサイズが小さくても、大きく美しく見えます。もし小学生のときの自分に話しかけることができるとしたら、「大丈夫。おっぱいが大きくなることは自然なことで、恥ずかしいことでも悪いことでも何でもないよ。自信を持って、胸を張って、姿勢を良くするといいよ。猫背になると、損はしても、いいことはないよ」とアドバイスしてあげたいです。もしあの時、猫背を止めて良い姿勢で過ごしていたら、もっともっとおっぱいがきれいに発達していたかもしれません。

けれども、成長期が終わってしまった私は、20歳以降、どうにかこれ以上大きくならないか悩みに悩みました。そこで、いくつかの方法を試しました。そこで23歳の頃、プエラリアのサプリを試しました。かれこれ20年近く前になりますが、チラシや雑誌の広告でよく目にしたサプリで、「サプリでこんなに大きくなりました!」といったモニターさんの使用前・使用後の写真と感想に引き込まれ、購入を決意。2カ月ほど飲んでいました。結果は、「変化なし」でした。2カ月毎日欠かさず摂取していたのに変化がないのでやめました。その後、サプリを販売していた会社は、「過剰な広告」「効果に疑いがある」との消費者の苦情が寄せられ、廃業したというニュースを耳にしました・・・。

テレビの情報番組で、「おっぱい体操をするとバストアップする」という情報を得たときは、私もおっぱい体操を試みました。両手でおっぱいを包み、左右に揺らすといった体操でした。これをすると、血行がよくなる感じがして効果があるかな、と思ったのですが、3日坊主になって長続きしませんでした。もし地道に続けていたら、変化があったかもしれませんが、かなりの根気がいると思います。

ただし、たった一つ効果があったことがあります。前述したことと重なりますが、「猫背をやめて、姿勢を良くすること」です。姿勢を良くようとしたのは、おっぱいを大きくしたいと思ったのがきっかけではなく、骨盤矯正のためにある有名な治療院へ通ったことがきっかけです。そこの先生に、「猫背ぎみだね。このままだと、首が前に傾いて肩こりにもなるし、骨盤も歪んでくるから、直したほうがいいですね。背中の肩甲骨が離れているから、引き寄せるように意識してくださいね」と言われたのです。

そこで、四六時中、肩甲骨を意識し、胸を張るような姿勢を心がけました。すると、ある日デパートでスーツを試着していると、店員さんに、「胸があっていいですね」と言われたのです!100%、店員さんの目の錯覚だと思いますが、姿勢が良い分、「おっぱいが大きいように見えた」のだと思います。あるいは、小さいおっぱいを恥ずかしがらず、堂々と胸を張っていたことで、「おっぱいに自信がある」ように見えたのでしょうか(笑)。実際のおっぱいの大きさは変わらないのですが、見せ方でこうも印象が変わるのです!

小学生の頃のように、「恥ずかしがっておっぱいを見せないように猫背になるのは、逆効果」だったのです。コンプレックス丸出しですし、何よりおっぱいが垂れてきますから要注意ですね。

「寄せて上げる盛りブラ」なるものを購入して試したこともあります。かなり厚みのあるパッドで、Aカップなのに、Bカップになり、さらにくっきり谷間までつくってくれるというブラジャーです。これはアンダーも脇の作りもしっかりしていて(肉を逃さないためにだからですね)、ちょっときつかったのですが、即効性があるのでこれもアリかなと思いました。たとえば、結婚式に参列する際、ドレスを着ますよね。ドレスを着るときにこうした盛りブラを利用すると、胸元をきれいにかっこよく見せてくれます。合コンで勝負したい時に利用する手もありますが、ブラを外せばプチバストに元通りなので、後で彼に「詐欺?」と思われるリスクが・・・。私の場合、盛りブラをつけても元のバストが変わらないので、少し虚しくなって止めました。

貧乳で悩む人の場合、「モテないのではないか」「彼氏に嫌われるのではないか」「結婚できないのではないか」といった不安や恐怖が、悩みの本当の正体ではないでしょうか?私はそうでした。男性=巨乳が好き という図式が頭に浮かぶからです。確かに、本能として、男性は大きなおっぱいが好きな傾向はあります。けれども、男性はおっぱいで結婚相手を選ぶわけではありません。遊び相手としてなら、おっぱいで選ぶ可能性はあります。ですから、むしろ、大きなおっぱいに執着する男性にこそ、警戒すべきでしょう。

「貧乳のせいで男性に嫌われるかも、結婚できないかも・・・」と思っている方がいたら、「そんなことは絶対にないよ」と言ってあげたいです。なぜなら、貧乳で垂れたおっぱいの私でも、おっぱいが原因で彼氏に愛想をつかされたことはありませんし、ちゃんと結婚できて、子宝にも恵まれたからです。「おっぱい小さくてごめんね」と謝っても、うちの旦那は「全然大丈夫だよ」と言ってくれます。

おっぱいは、いくら大きくて形がよくても、年を重ねると衰えていくことは避けられません。ですから、おっぱいに執着しすぎるのはある意味無駄なことかも、と40代に入った今なら思えます。もちろん、おっぱいを大きくする効果があるといわれているサプリや食品、体操も試してみてもよいと思います。試して成功する人もいるかと思うからです。何もしないであれこれ悩むよりは、できるだけ努力してみたほうがいいでしょう。豊胸手術だって否定するわけではありません。でも、小さくて形の悪いおっぱいの私でも、優しい旦那さんに出会えて、子どもをちゃんと母乳で育てられたので、同じ悩みを持つ女の子には安心してほしいです!

何度も言います、男性はおっぱいで女性を選ぶわけではありません。自分らしさに自信を持って、胸を張って生きていってほしいと思います。私の体験談が、おっぱい(特に貧乳)で悩んでいる方にとって、少しでも希望になれば幸いです。