とくかく胸が小さくてコンプレックスでした。小学生高学年で周りの子達がブラジャーを付け始める頃、私の胸は成長の気配なし。中学生になったら…高校生になったら…と思っていたのですがほとんど膨らむことはありませんでした。父親にもお前の胸はぺったんこだな~背中かと思ったぞなんて心無い言葉を浴びせられ思春期の私は大きく傷つきました。母親は胸が小さいのですが妹はCカップ以上ありニットを着ていても胸がはっきり分かるほどでとても羨ましかったです。一応ブラジャーはしていたのですがワイヤータイプだとカップが浮いてしまいカパカパと恥ずかしく、高校一年生くらいまではスポーツブラをしていました。後に安価でパッドの入った物を見つけそちらを着けていました。個人的には安定感のあるスポーツタイプで充分だったのですが、周りがピンクやフリルの可愛いデザインを着けている中白くてダサいロゴの入った物を着け続ける勇気は持っていませんでした。

水泳の授業などは女子だけで男性の目が無かったので胸が小さくてもあまり気になりませんでした。けれどブレザーを着た時にぺたーんとなっているのは恥ずかしくて仕方なかったです。生徒会に所属していたので大勢の前に立つことが多かったのですが、同じ役員の友人が巨乳で横に並ぶのがとても嫌でした。きっと比べられているんだろうな、と思いながら立っていました。父親に貧乳だと言われたトラウマから胸が小さいといじられるのが怖かったので、自分からホント胸小さくてさ~と自虐するのが癖になっていました。でもそれは良くない、努力をしなくては!と思いたち16歳頃からバストアップのために筋トレを始めました。

手を合わせて前へ伸ばし胸筋を鍛えるというものです。数ヶ月経っても変化はなかったですが、その涙ぐましい姿を友人が可愛いと言ってくれたのが救いでした。その頃、キャベツを食べると胸が大きくなるという噂があり帰宅後お小遣いでキャベツを買ってむしゃむしゃ生で食べていました。同時進行で大豆イソフラボンが女性ホルモンの役割を果たすと聞き朝晩豆乳も開始。お小遣いの大半を胸のために使っていました。効果は無かったのですが、野菜と大豆で肌質が改善され結果オーライでした。

貧乳コンプレックスは20代になっても続いており、妊娠したら胸が大きくなると聞き妊娠中とても楽しみにしていました。特に母乳で育児をすると大きくなった胸をキープ出来るらしい…と聞き産後頑張って授乳していました。しかし1カップ上がったかな?位の微々たる変化で卒乳後は元より平たになった気がしてなりません。乳首だけが大きくなった感じで前より不格好になったと思います。もう見せるのは夫しかいないので整形などは考えていませんが、鏡を見るたび少し虚しくなります。二人目で大きくなったという話を聞いたので今後に期待です。

胸が小さくてずっと気にしていましたが、父親以外の男性に胸が小さいとバカにされた事はありませんでした。男性はみんな大きなおっぱいが大好きで貧乳なんて眼中にないと思っていたのでそこは救いがありました。今の夫と付き合いたての時、ニットワンピースを可愛く着たくてパッドを入れていたのですが小さい胸も可愛いよと言われてから止めています。あとは僕はお尻派だから!君のおしりは最高~!と自分で意識していなかった部分を沢山褒めてくれて大きな胸への執着心が薄れた気がします。おっぱいがダメならおしりを磨く!おしりは筋肉なので毎日の筋トレでびっくりするくらい見た目が変わって楽しいです。あの時の無駄な胸筋体操を臀部の筋トレにしていたらな、と思うくらいです。今でもふと胸が大きければなと思う時がありますが、夫の言葉を信じておしりをリフトアップさせています。