私は当時中学2年生。

部活動はバスケットボール部に所属しておりました。当時私の中学はバスケットボール部が県でも強く、毎日厳しい練習が続いていました。部活中に先輩と衝突し、正座をするような形で地面に座るように転びました。鈍い音がしました。すぐに痛みがはしりましたが、監督の

「何してる!走れ!」

という声に驚き、直ぐに立ち上がり練習を続けました。しかしやはり痛い。走っているときは夢中でしたが立ち止まると足に熱を感じ怖くなりました。途中で練習を中断。監督が怖かったのですが、痛みの方が勝っていました。監督に足が痛いと告げるとコートの済で確認することに。バスケットシューズを脱ぎ、靴下も脱ぐと左足の外果の骨部分が赤く腫れていました。これでは練習はできないと判断し、監督からテーピングをしてもらうことになりました。ぎっちりとテーピングで固めてもらうと歩いても痛みはありませんでした。監督が捻挫かも知れないから帰宅したら病院へ行くように言われました。今日の練習はそのまま見学しました。帰宅の際、テーピングがどんどんきつくなっていることに気がつきましたが怖くて見ることができませんでした。

中学から家までは15分程。家に付き病院へ。母に整形外科に連れて行ってもらいました。家ではがちがちのテーピングを外すことができずそのまま整形外科へ行きました。医師にテーピングを外してもらい診断、レントゲンを取りました。すると捻挫ではなく外果の骨にヒビが入っていたのです。骨折でした。そこで医師にひどく怒られました。何故こんなにテーピングで固めていたのかという事と、すぐに病院へ来なかったのかと言うことです。私は中学生のためそんな判断はできませんでした。しかも信頼している監督が捻挫かもと言っていましたし、その怖い監督がわざわざテーピングをしてくれたのでいけないことだとは夢にも思いませんでした。

とりあえずその医師に謝りました。ひび割れは手術ではなくそのまま骨が元になるのを待つだけです。固定はせずシップと軽いテーピングで日々を過ごすように言われました。部活はもちろん走るのも禁止です。極力動かない事が大切だと言われました。

「部活の先生にもこんなテーピングしたらダメだと言っておきなさい」

と言われましたがもちろん言いません。処方された薬はシップとテーピングの他にありません。通院は2週間後、経過観察を行うとの事でした。幸いびっこを引いて歩くことが可能でしたので松葉杖は必要ありませんでした。それから2週間はおとなしく過ごしました。階段や靴をはく際、入浴等でも痛みは生じました。しかし捻挫よりは痛くなかったと記憶しています。ピリっとした刺激のある痛みでした。腫れも最初はひどかったです。赤く靴が入らないほどにパンパンに腫れていました。腫れはなかなか落ちつかず2週間後の経過観察でもまだ腫れていました。経過観察が終わると次回もまた2週間後に診察です。しかしそれを境に随分と楽になりました。3週間にもなると普通に歩くことができるようになりました。痛みはたまにある程度です。腫れも徐々に落ち着き赤みはほぼありません。次の検診では大分良くなっていました。しかし骨はまだヒビが見られたらしく、そのままもう2週間安静にしておくように言われました。もちろん部活は見学です。

私が完治したのは2ヶ月後の事でした。骨にヒビが入ってから3週間後で良くはなったのですが骨がまだ完治していなかったのです。完全に完治するのに2ヶ月かかりました。骨折は始めてでしたがあの鈍い音は忘れる事ができません。捻挫は何度か経験していましたが捻挫の方が完治までの間痛かったです。骨にヒビが入った程度で済み本当にラッキーだったと思います。